特定技能制度とは
「特定技能」は日本産業の深刻な人手不足を解消するため、新たに新設された在留資格です。
2019年より受入が開始され、2021年9月時点で特定技能外国人の就業数は約3万8千人となりました。
今後も人手不足が深刻な産業にて、特定技能外国人の受入が拡大されることが期待されております。
特定技能の制度概要
目的
特定技能は、深刻な人材不足を解消するため、国内人材を確保することが困難な分野・産業において、一定以上の専門性・技能を有する外国人を受入れることが目的です。
外国人本人要件
特定技能ビザを取得するためには、技能実習2号を修了するか、または、特定技能試験および日本語試験の資格取得が必要です。
在留期間
特定技能1号の在留期間は、通算5年です。特定技能2号（建設/船舶・舶用工業分野のみ）では、在留期間が無期限となり、長期的なキャリア形成も可能になります。
受入方法
特定技能外国人を受入れるためには、政府が定めた義務的支援10項目を実施する必要があり、登録支援機関と委託契約することが可能です。
受入可能業種
特定技能は、深刻な人材不足を解消するため、国内人材を確保することが困難な分野・産業において、一定以上の専門性・技能を有する外国人を受入れることが目的です。
特定技能外国人の待遇
本人の待遇は、日本人同等以上と定められています。給与の未払いやサービス残業など不当な扱いが発生しないよう、予め定めた待遇は厳守しましょう。
特定技能制度
①在留期間
特定技能1号の在留期間は、通算5年です。さらに、特定技能2号では、在留期間に制限がないため、管理職を目指していただくことも可能です。また、帰国時の期間は在留期間に含まれないため、繁忙期のみ就業して頂き、閑散期は帰国して頂くという働き方も可能です。
特定技能制度
②受入可能分野
特定技能1号では14分野、特定技能2号では、建築/造船・船舶工業の2分野で特定技能生の受け入れが可能です。
介護
自動車整備
ビルクリーニング
航空
素形材
農業
産業機械製造
漁業
電気電子情報関連
宿泊
建設
飲食料品製造
造船舶用工業
外食
*2022年4月の閣議決定及び同年5月の関係省令施行により、「素形材産業」、「産業機械製造業」及び「電気・電子情報関連産業」の3分野が統合され、「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」に一本化されました。
特定技能制度
③外国人本人要件
特定技能は人手不足を解消することが目的であるため、外国人本人も従事する産業に関する一定以上の知識・経験、生活や業務に必要な日本語能力があることがビザ取得の条件となっています。
特定技能制度
④受入までの流れ
特定技能外国人の採用は、日本人の採用と流れは同じです。
人材紹介会社を通じて採用が一般的ですが、自社募集での採用でも問題ございません。
法律で定められた基準を厳守し、採用者と雇用契約書を締結します。
法律で定められた支援を行う体制の構築・準備を行います。
自社で支援が出来ない場合は、登録支援機関に委託ができます。
登録支援機関の詳細はこちらを参照。
ビザ申請に必要な書類を準備し、出入国管理局に申請を行います。
ビザ申請からビザ発行まで1か月～3か月程度かかりますので、前もって申請することが必要です。
ビザが発行され次第、就業を開始します。
特定技能制度
⑤特定技能生の待遇
特定技能生の待遇は、法律で同業務を行う日本人の待遇と同等以上と決められています。雇用契約で雇用条件を定めたものの、給与が支払われなかったり、長期労働をさせたりといった外国人に対する不当な扱いが問題にもなっています。お互いが気持ちよく働けるよう、雇用契約で締結した内容は遵守しましょう。
