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やさしい日本語とは?外国人労働者とのコミュニケーション問題を解決する方法をご紹介!

やさしい日本語とは?外国人労働者とのコミュニケーション問題を解決する方法をご紹介!

「人材を採用したい!でも外国人の雇用は不安・・・」
「もう一度外国人を雇用したけど、前回はコミュニケーションが課題だった・・」

こんな悩みを抱えている採用担当は必見です!
本記事は外国人労働者とのコミュニケーション問題を解決する方法をご紹介していきたいと思います。

外国人労働者の受入が進まない理由

注目の特定技能と技能実習

外国人が日本で働くには、「高度専門職」「技術・人文知識・国際業務」「技能実習」「特定技能」「特定活動」のいずれかの在留資格の取得が必要です。

これまで、製造業や建設などの日本産業を担う企業が国際人材を採用するには、「高度専門職」または「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得する必要がありました。しかし、これらの在留資格を取得するには、日本の大学を卒業していることなどの学歴要件をクリアする必要がありました。

一方、特定技能や技能実習では学歴を必要としません。
外国人は、お金を稼ぎたい、スキルアップや経験を積みたいといった就労意欲があれば、日本で就労ができます。
企業にとっても、安い賃金で雇用ができる、長期的に就業してくれるといったメリットがあります。

これらの特定技能、技能実習の特徴から外国人を雇用する企業が増加しています。
特に人手不足が深刻な産業で外国人労働者が活躍することが期待できます。

>>特定技能や技能実習についての詳細を知りたい方はこちら↓↓

外国人労働者の受入が難航する理由は「日本語」

特定技能は2019年に新設され、5年間(2024年まで)の受入目標は345,150人でした。
しかし、2021年9月時点で受入者数は38,337人。
特定技能が新設されてから約2年が経ちましたが、受入状況は対目標の約10%にすぎず、当初政府が設定した目標値にはほど遠い状態です。

人手不足が深刻な日本であるのに、なぜ外国人労働者の受入が進まないのでしょうか。

外国人労働者の受入が進まない背景にはコミュニケーションの問題があります。

エン・ジャパンの調査によると、「日本語能力への懸念がある」と選択した人は全体の50%以上となりました。

「口頭で指示をしてもなかなか理解してくれない」「自分意見を言ってくれない」などスムーズなコミュニケーションがとれないことに対して大きなストレスを感じてしまいます。

結果、企業は外国人労働者を受け入れに対して、ネガティブな考えを持ってしまいます。

参照:エン・ジャパン 2,000社に聞いた「外国人採用」に関する実態調査―『engage』アンケート

「やさしい日本語」を活用しよう

外国人労働者の日本語理解度

実際に、外国人労働者は日本語を理解できていないのでしょうか。

在留外国人の日本語理解についての調査では、以下の文章について「よくわかる」という人が全体の約50%、「まあまあわかる」が約25%でした。

例1

海や河口の近くで強い揺れを感じたときは,直ちに海岸や河口から離れ,高台や避難ビルなど 高い場所に避難すること。

しかし、以下の例文2の場合、「よくわかる」と答えた人が約80%、「まあまあわかる」が約15%となり、日本語を理解したという人が増加しました。

例文2

うみおおきな地震じしんがあったとき,すぐうみかわからとおくにはなれて,たか場所ばしょきます。

つまり、漢字を頻繁頻度や表現方法、ルビの有無等によって外国人労働者の理解度は異なるということです。

参照:出入国在留管理局「令和2年度 在留外国人に対する基礎調査の概要」

おすすめの解決方法は「やさしい日本語」

そこで今回紹介するコミュニケーション問題の解決方法は「やさしい日本語」の活用です。

やさしい日本語とは上記の例題2のように、普段使われている言葉を外国人にもわかりやすいように配慮し簡単にした日本語のことです。

優しい日本語作成ルールの例

  • 一文を短くする
  • 外来語はなるべく使わない
  • 擬態語や擬音語は避ける
  • 二重否定の表現は避ける
  • ローマ字は使わない
  • 漢字の使用量に気を付け、漢字にはルビをつける    など

社内の掲示物や業務マニュアル、日々のコミュニケーションの中で、やさしい日本語を活用することで、いっそう外国人とのコミュニケーションを深めることができます。

「やさしい日本語」を活用した企業事例

外国人材を採用している企業で、やさしい日本語を活用している事例を紹介したいと思います。

株式会社メルカリ

無料で使えるフリマアプリで有名な株式会社メルカリ。
多国籍の方が多く在籍し、エンジニア部門では、日本語を母国語としない方が全体の50%だったそうです。そこで、社内の円滑なコミュニケーションを取るため、やさしい日本語の専門家をよび、コミュニケーションの問題の現状を把握する調査を実施しました。結果、母語話者の調整力が大事だと気づくことができました。その後、やさしい日本語でコミュニケーションをするトレーニングを受け、やさしい日本語のトレーニングにより、チームメンバー同士の向き合い方を変えることができました。

参照:東京都多文化共生ポータルサイト「やさしい日本語」活用事例

株式会社セブン-イレブン・ジャパン

大手コンビニチェーンのセブン-イレブンでは、アルバイトスタッフの10%が外国人。その大半が留学生で、積極的に外国人を受け入れています。やさしい日本語を導入するきっかけは、ベトナムからのインターン生の受け入れでした。これまで中国語や英語語のマニュアルはあったが、ベトナム人に向いていなく、コミュニケーションがうまくいくか不安だったそうです。セブン銀行の外国人向けサービス担当者に紹介され、やさしい日本語でマニュアルを作成することになりました。接客業務について理解度を深めるだけでなく、言葉がわからなくて発言を躊躇していた外国人が、やさしい日本語で自分の考えを話せるようにもなりました。

参照:東京都多文化共生ポータルサイト「やさしい日本語」活用事例

「やさしい日本語」のツール・サービス紹介

このように企業が外国人と向き合い、やさしい日本語を活用し、コミュニケーションをとることで、これまであった外国人労働者とのコミュニケーションの問題を解決することができます、

しかし、上記で紹介したように、やさしい日本語には作成ルールがあり、普通の文章を作成するよりも難しいです。そこで、簡単にやさしい日本語がつくれるツール・サービスを紹介したいと思います。

やさにちチェッカー

作成した「やさしい日本語」文章をフォームに入力し、診断ボタンを押すと、入力した「やさいしい日本語」が適正かどうかの診断をしてくれます。
語彙、漢字、硬さ、長さ、文法の5つの観点から修正箇所を指摘してくれるので、より外国人にとってやさしい日本語を作成することができます。

また、やさにちチェッカーα版はさらに詳しく診断してくれます。

伝えるウェブ

普段つかっている文章をやさしい日本語へ翻訳してくれる有料のサービスです。月額22,000円~。翻訳を無料で試すことも可能です。その場合は、こちらから。

やんしす

作成した「やさしい日本語」のどこがわかりにくいのか、外国人の代わりに指摘してくれる無料のソフトウェアです。

まとめ

本記事では、外国人とのコミュニケーション問題を解決する方法として、「やさしい日本語」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

やさしい日本語とは、相手の立場にたって寄り添い、理解すること。

「外国人とのコミュニケーションの問題=外国人の日本語能力の低さ」という他責のマインドを変え、お互いの存在を尊重をしていくことができれば、外国人労働者の受け入れも拡充されていくと思います。

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